北岳山行
ロープウェイやケーブルカーで高度を稼がない山登りはとても久しぶりである。高低差1500mもある。
早朝始発電車にのって甲府まで行く。
まだ人の少ないローカル電車。

寝ているけどまだまだ登る気力は十分。


鈍行列車でも高尾から2時間程度の時間。電車の中で朝ご飯を食べる。
甲府の駅からタクシーに乗る。駅前には登山客のためにタクシーの料金表のでかい看板があって間違うことはなかった。
タクシーに乗って運ちゃんと話しをする。甲府は盆地だからねぇ。回り全部山だよ。と山の説明をしてくれる。あっちが八ヶ岳で、こっちが富士山、そして正面が北岳・・・。
遠くに見える富士山。甲府市内より。

林道から見る北岳。とても高い山である。山頂を望んだのはこのときだけかも・・・。

朝8:00ごろ広河原に到着する。標高1520m
タクシーで移動したから、降車場所も登山道に最も近い所。これは楽である。
靴紐を締め直して、カメラを取り出してそのまま歩き始める。
最初の25分は緩やかな登り坂。白根小池小屋方面と大樺沢方面の分岐点あたりまではウォーミングアップである。
ここまで、25分。
行きは大樺沢沿いに二俣まで行く。
大樺沢沿いの写真。まだまだ写真を撮る元気があった。
とても歩きやすい道だ。沢沿いの道は湿気が多く呼吸しやすく、整備さえされていればとても気分がいい。





地図上のコースタイムでは2時間5分。
実際にかかった時間は3時間30分。二俣についたのは11:30頃だった。
今回、スケジューリングを他人任せにしていたけど、自分でスケジュールを立てるときは、登りは2倍、下りは0.7倍でいつも予定を立てていたのだ。
地図にのっている時間通りに前に進めると思っていたのが大きな間違いである。
大樺沢沿いの道は落石が多いとのことで迂回する登山道ができていた。とても登りやすい道になっていた。
二俣付近には雪渓が残っていて、つかの間の雪を楽しむことができた。夏の高山の楽しみはこのような涼しい光景に出会えることだと思う。
大樺沢の雪渓。急に寒く感じた。

二俣で休憩する。たくさんの人の休憩場所となっていた。コースタイム上もこの辺で休憩するといい。

二俣の道案内。

二俣には立派なトイレがある。トイレ機能を維持させるためにディーゼルエンジンが動作している。このエンジンがだす煙が臭いんだよねぇ。かといって機械的に糞尿を処理しないと汚物の臭いで臭くなる。ディーゼルエンジンを使わない浄化方法はないものだろうか。
二俣で昼ご飯にする・・・のかと思ったら、20分ほどの長時間休憩だけで先に進んだ。
右俣コースを通って北岳肩の小屋まで行く。
この右俣コースが辛く、ずーっとダケカンバの森の中を歩く。右俣コースの登り時間は地図上のコースマップでは2時間30だけど、実際には4時間30分近くかかった。
ハイマツの森にでれば、森林限界の最後に来ることなので目的地もすぐだと思っていたのだが、いつまでたってもダケカンバ。辛い辛い登りだった。
森林限界を抜ける。こういう風景と高山の風にふれると気分がいいのである。


そこからはちょっと岩山っぽいところを歩く。



北岳肩の小屋に到着した。標高3000m
到着したのは4時30頃だっただろうか。かなり遅い時間である。疲れ切っていたので写真はない。
テントを張るのに1000円の利用料金。
テント張るのも面倒だから山小屋に素泊まり(3500円)でもいいじゃん・・・。と思ったのだけど。
せっかく持ってきたのだからとりあえず、テント張ろうということにした。
テントを張った場所。狭い空間である。

テント設営所。遠くに見えるのが北岳肩ノ小屋

15年ぐらい前のダンロップの山岳テント。M-304 山岳テント プロフェッショナルとかいう型番だった。

テントの中から外を見る。曇り空である。

テント担いで行くのが面倒になってから長らく使ってなかった。
一度もテントのチェックをしないで出かけるというのも、度胸試しだと思ったよ。
3000m級の山の稜線沿いにテントを張るという経験は初めてだった。
テントを張って、一休みをして、飯を作って食べた。
食べるものだけは食べきれないぐらい持っていったので、メタボ解消にはならなかった。
おにぎりと、味噌汁と、ソーセージとカロリーメイトとソイジョイとあるものを片っ端から食べた。
SOYJOYの袋。高山に行くと袋がパンパンに膨らむ。

お酒も持ってきた。杏酒だけどほとんど飲まなかった。

食事が済んだら、寝た。
ただひたすら寝た。
久しぶりにテントで寝たのだけど、風がうるさくてテントがバタバタして眠れない。軟弱になったなぁと最初のうちは思ってた。
夜、頭痛に悩まされた。確かなことは言えないが高山病だったのかもしれない。
水をたくさん飲んで過ごしたけど、下山してくる途中には頭痛は解消されたのだ。
夜半
夜中の12時ごろから雨が降り出した。ん?? なんで雨だ? 翌日は午前中まで晴れではなかったか? と思っていたら、どんどん雨は強くなっていく。風もどんどん強くなっていく。
高度3000mで風と雨は結構怖いと初めて知った。これで風にテントごと飛ばされてもまぁいいか、と思いつつ無理矢理寝ようとしたのだが・・・とてもうるさくて簡単には眠れなかった。
午前2時頃、風が強くなり怖くなったので、・・・そう私は小心者である・・・・
いつでもテントを出ることができる装備をした。長袖とタイツ(ヒートテック)と防寒具・雨具全部着た。
そして再度眠りについた。雨と風はまだまだ強かったけど、寝ている間に飛んで行って凍死しないぐらいに考えて、深い眠りについた。
朝5:30ごろ目が覚め、お湯を沸かして、コーヒーを飲もうとした。コーヒーはなかった。忘れてきたのだ。相棒にブツブツいわれながら、ポタージュスープを飲んで、カロリーメイトとSOYJOYを食べた。
雨はまだ降っている。風はいくぶん弱くなっていたが雨はかなりの本降りである。高度3000mでも雨は降るんだ・・・と思った。(あたりまえだな)
雨の中、テントを片付けて山小屋に行くと台風9号が来ている影響で大雨だとか。みんな下山していると言われる。
肩の小屋から山頂までは高度差192m。疲れ切った寝不足の体で行くのは少々危険だと判断したのだ。
昨日のうちに体力も消耗しているし、、、北岳山頂に行くのはやめよう。と予定を変更し、そのまま下山することにした。あぁ残念。 つまり。ここまで来て北岳には到達しなかった! 「北岳肩ノ小屋にきただけ」
メタボッチ曰く、「3000mまで来たからいいんだよ」だと・・・。
山荘。


そして雨具を着込んで、歩き始めた。
道中ずーっと雨。

高山植物の花が多い。花畑というらしい。

雨具は着てるのに、ザックカバーはしてない。もってなかったのだ。帰ってからシュラフがびしょ濡れになってた。

帰り道は同じ道を帰るのももったいないと思ったので、草すべりを通って白根御池小屋まで行った。
分岐点。

下りのコースタイムは地図のコースタイムより速くいけることが、昔は多かったのだけど、今回は少々様子が違った。地図上のコースタイム1時間50分のところを3時間かけて白根御池小屋まで行く。
下り途中ではいろいろと幻覚が見え始めていた。(半分ホント)
お、小屋が見えるぞ! と行って近づいてみるとただの廃木だったり。
お、道案内の看板だ! と行って近づいてみるとベンチだったり。。。
遠くに見えるオレンジ色のテントが見えてからそこに到着するまでが遠いこと遠いこと。

そうそう、道中落石に合った。5,6mは離れていただろうか。でっかい石がびゅーんと飛んできて木にガツンガツンあたりながら、下へ落ちていった。もし、直撃を食らっていたら・・・間違いなく死んでいただろう。怖かったですねぇ。。
白根御池小屋 立派な小屋だった。

白根御池小屋から広河原までは1時間50分ほどのコースタイムなのだが、これも2時間10分ほどかけて下った。
足はがくがく、膝は笑い出すし。
下るときに思う。
道は大樺沢が断然楽だ。道の整備がきちっとされている。
広河原から12:40発の甲府行きのバスに乗る予定で行ったのだけど。
乗り合いタクシーが丁度いたので、12:10分ごろには甲府に向けて出発した。
一人2000円で甲府まで行ってくれるのだけど、安いなぁと思った。
全身濡れていた格好も甲府に着くころには乾いていた。
メリハリなく長々と書いたけど。
教訓。
・コースタイムは登り2倍、下り1.3倍ぐらいの計算で余裕をもって行動すること。
・高低差1500mはとても大変だってこと。
・テントに泊まるくらいなら、シーズンを少しはずした山小屋泊まりのほうが荷物が軽くて楽。
わたしより、相棒のほうが今回はバテていた。これに懲りて、もうすこし計画性をもった山行をしてくれることを祈ろう。その相棒、テントを買っていろいろ行こうと思っていたらしいが、今回の山行で懲りたらしい。帰るころには、「もうテントなんていらねぇー。」と言うようになっていた。(笑)
おしまぃ。