高解像度フィルムスキャナ の使用感レポート

                                      2010/10/10    Tomio UC

フィルムカメラを使わなくなって久しい。

 フィルム時代に撮りためたフィルムの量はかなりのもの。時間があったら電子化しようと思って10年近く前に購入したのが、NIKON COOLSCAN4000ED。
 さっさとフィルムを電子化してしまえばよかったのだが、日々忙しく長いこと触らないでいた。 最近、久しぶりにフィルムの電子化作業を再開しようと始めたら。残念なことにCOOLSCAN4000EDが故障気味。動くんだけど、時々原因不明で止まる。修理に出したらすでに生産中止から長い時間がたち修理不能とのこと。メイン基板故障との診断書つき。壊れても良いと思って筐体を開けてみたのだが・・・。とてもじゃないが修理はできない。筐体あけたまま使ってみたら、止まる頻度が低くなった。どうやら熱暴走を起こすようになったようだ。これから寒くなるし稼働時間はいまより長くなるだろうと期待して、そのままにした。
 作業するまえに、どのくらいフィルムがあるかと思ってしらべたら、大きな箱いっぱいのネガとポジ。壊れかけたCOOLSCANだけではストレスがたまるので、新たに使ってみたのがEPSONのGT-X970とPlustek Opticfirm7600iの2台。それぞれの特徴とか使い勝手をまとめてみた。
 
評価対象機種
1.NIKON COOLSCAN 4000ED (以下 4000ED と表記)
2.EPSON GT-X970 (以下 GT-X970 と表記)
3.Plustek Opticfirm7600i Ai (以下 7600i と表記)

それぞれの機種の使用感調査、性能調査と、それぞれのだいたいの比較を行ってみた。

1.4000ED の Digital ICE(Image Correction and Enhancement) について
  ICEをONにしたときとOFFにしたときの違いについて。昔から使っていたが今回あらためて比較すると3台のうちで一番強力であった。ちなみに、この4000EDの後継機5000ED(すでに製造中止してる)には更に強力なノイズ除去機能ICE4が搭載されていた。

2.4000ED の使用感・製品特徴
  価格も高い(2000年当時で約20万円)だけあってとても使いやすい。フィルムに映っている領域のほとんどを取り込んでくれる。フィルムを送るアタッチメントをつけておけば自動的に位置出しをし、フィルム面へのピント合わせもしてくれる。今回比較した3台のなかでこれだけがフィルムを精度良く送る機能とフィルム面へのピント合わせ機能をもっている。価格も高かったが、これらの機能があったからだろう。ICEなどのノイズ除去をいれてもそんなに処理速度が遅くならない。他の2台は遅くなるのだが。
  長く使っていたが、故障し使用不能になったのがなんとも残念である。

なんでNIKONは後継機ださないんだろ。5000EDをWindows7 64bit対応程度のリニューアルで価格も高くて良いから。。。 それにつきる。

3.GT-X970の階調(ビット数) の違いについて。
 色の階調を24bitと48bitでの比較。普通はわからないと思う。ので以後24bitで行うことにした。

4.GT-X970の解像度 その1
 解像度を3200dpiと6400dpiの比較。普通は3200dpiあれば十分だと思うのだ。

5.GT-X970の解像度 その2
 解像度を6400dpiと12800dpiと12800dpi(粒状低減)にしての比較。
 粒状低減の効果はあると感じた。物理的なスペックは6400dpiなので補間機能だと思うのだが、使用するほうが明らかに良く思った。

6.トーンカーブ(ガンマカーブ?)露出 に違いについて。

トーンカーブを自動調整とリニアの違いについての比較。 自動調整にしておくと明るくしすぎるのだ。昼間ならまだしも、暗い部屋の写真なども明るくしてくれる。最初はいいなと思うのだが、露出オーバーで白飛びしつぶれる部分もあった。自動調整は使わないようにしたかったのだが・・・・。 この自動調整をとめてリニアだけにしようとするとプレビューの後にそのたびに設定しないといけない。これが面倒なのだ。記憶しておいてくれない。全部選択していっぺんにリニアにもできない。なんとかならんかね。
退色復元についても少しやってみる。

7.GT-X970 の使用感・製品特徴
 埃が大敵。ICEがついてるのでそれほど神経質にならなくても良いが、24枚同時にやろうとすると面積が広いのでそこを全て埃がない状態にしたほうが良い。その掃除が結構大変。
 キャプチャ範囲が狭い。気にしたらきりがないが、端のほうはスキャニングされないようだ。スキャン領域を設定できるようだが、いちいち設定するのは面倒である。普通に撮影した結果であれば、ほぼ問題ない。
 2010年9月現在、41000円程度。価格すればコストパフォーマンスは良いといえる。

8.7600iの解像度と色合いのサンプル
 独特の色合いだと思う。

9.7600iのSRDi(ノイズ除去機能)について

  使えない具合について実例を。。。

10.7600iの使用感
  正直言って。欠点が多すぎる。値段言ったらしょうがないけど。
  7200dpiをうたっているが、ほんとにそれだけの解像度がでてる?
  SRDiの性能は悪すぎる。使い方が間違ってるのか? と思うくらい。 ICEのほうが性能良い。
  画像取り込み中に他のアプリで作業できない。例えばキーボード入力ができないので文章かけないなど。

11.7600iの付属ソフトSilverFastについて。
  1枚ずつスキャンするのが前提なら、結構使いやすい。
  ネガフィルムの補正がフィルムの型番いれるだけでできる。・・・が、ネガフィルムの型番なんて覚えてるわけない。ただ、これは何となくだが、KODAKのGOLDは記憶に近い色になったような気がする。(記憶色はあやふやだからな・・・)。ポジフィルムにはその機能はないようだ。

12.4000ED GT-X970 7600i の比較。
  もっとも良いと思われる状況での比較。解像度はあえて合わさなかった。あわせる意味があまりないのと。NIKONのピント合わせ機能は解像度を補ってあまりある機能だ。・・・と思う。

13.フィルムスキャナ総論
  そもそも。4000dpiや6400dpiなどの高解像度で取り込む必要はあるのだろうか? A3,A2などでの大きさで印刷を考えればあるのはわかるが普通そこまでするだろうか? 過去の家族の記録を残す程度なら4000dpiでもファイル容量は大きい。jpg化しないと、4000EDの4000dpi24bitで1枚134Mbyteもあるのだ。昔の写真を残す程度なら500万画素程度で撮影するタイプのフィルムスキャナで十分だと思う。ただし、傷、埃除去機能(ICE)はほしいが。
 高解像度フィルムスキャナで昔のフィルムをスキャニングしていて思う。フィルムの片隅にちょこっと写っていたのが懐かしい想い出だったり。端っこに写っているこの人はどこでなにしてるのかなぁとか。L版プリントでは見えなかった新たに「発見」できた記憶。そんな新しい過去を「発見」するのはとてもおもしろかった。

 販売時期とか値段とか必ずしも対抗機種とはならないが、今購入できる高解像度フィルムスキャナはGT-X970と7600iだけだろう。NIKONから5000EDが再販されればと思うが。なんとも残念だな。
 フィルムで撮影していたころの想い出を忘れないために。ここしばらくフィルムスキャナに時間を割いたので、ここにまとめてみた。

おしまぃ。